【ハンムラビ法典】簡単に説明・どこの国・文明・法律 ・目

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ルーヴル美術館で出会う「ハンムラビ法典」:世界最古の法律に触れる旅

パリに住んでいると、ルーヴル美術館は「モナリザ」や「ミロのヴィーナス」や「サモトラケのニケ」だけじゃないって、すぐに気づきます。実は、ひっそりと展示されているけれど、ものすごく面白い歴史を持つお宝もあるんです✨ その中でも特に注目したいのが、「ハンムラビ法典」。2.25メートルもの巨大な玄武岩の石碑で、展示場所はルーヴル美術館の227号室。4,000年前の世界にタイムスリップしてみませんか?

ハンムラビ法典:歴史 📚

どこの国の法律?

ルーヴル美術館のスターになる前、「ハンムラビ法典」は数奇な旅をしてきました。舞台は紀元前1750年頃、場所はメソポタミア地方、現在のイラク🇮🇶。ユーフラテス川沿いに位置するバビロンは勢力を拡大中で、その王ハンムラビは戦争や条約で手に入れた領土をまとめるために、統一されたルールを作る必要がありました。こうして誕生したのが、このハンムラビ法典📜。

ハンムラビ法典の特徴

高さ2.25メートルの石碑には、282もの法律がアッカド語の楔形文字でびっしり刻まれています。
この石碑が発見されたのは、20世紀初頭の1901〜1902年。フランス人考古学者🇫🇷ジャック・ド・モルガン率いるチームが、イランのスサ遺跡で発掘しました。

今ではルーヴルにしっかり居場所を見つけていますが、この法典が歩んできた旅路も、その内容に負けないくらいドラマチックです。

王と神々と法律 👑

バビロニアの世界観では、法律は人間の作ったものではありません。法律は神から授けられたもの。
石碑の上部には、太陽神であり正義の神でもあるシャマシュが、王ハンムラビに「法を記すための筆」を手渡すシーンが彫刻されています。つまり、王は神と人間をつなぐ存在だったんですね。

しかも、ハンムラビ法典に並ぶ法律はどれも超具体的。哲学的な理論ではなく、「○○の場合、△△になる」というケースバイケースの実用的な法律がずらり。
例えば、「建築士が建てた家が崩れて持ち主が死亡した場合、建築士も死刑」。なかなかハードなルールです💦

ハンムラビ法典の法律

目には目を、歯には歯を 👁️

この法典でも特に有名なのが、「目には目を、歯には歯を」という有名な復讐法(タリオンの法則)。
現代の裁判とはかけ離れていますが、当時としては画期的な「罪と罰のバランスを取る仕組み」だったんです。

とはいえ、当時の「平等」は今の感覚とはだいぶ違います。法律上の罰則は身分によって大きく変わるのが特徴。自由民が奴隷を傷つけた場合と、貴族を傷つけた場合では、罰金の額がまったく違うんです。法の下の平等とは程遠い、身分社会の縮図でもありました。

家族、商売、日常生活もカバー 🏛️

ハンムラビ法典は犯罪やトラブル対策だけじゃありません。結婚、相続、養子縁組、商業ローン、契約に関するルールまで、生活全般にわたる法律が盛り込まれています。

特に興味深いのは、バビロニア社会における女性の立場。基本的には一夫一妻制ですが、夫にはかなり自由があり、不妊の場合は妾や第二夫人を持つことも可能。逆に、妻が不倫した場合は死刑。
夫の不倫は基本スルーという、時代を感じる圧倒的ダブルスタンダードです😅

法律?それとも王のプロパガンダ? 📣

じゃあ、この法典って本当に実際に使われていた法律なの?それとも王ハンムラビの「俺ってこんなにすごい王様なんだぜ」アピールだったの?これについては今でも研究者の間で意見が割れています。

一方では、バラバラの民族や文化をまとめるために統一法典が必要だったという実務的な理由。
でも同時に、「神に選ばれた正義の王」というイメージを打ち出す王のプロパガンダでもあったのは間違いありません。

バビロンは多様な人々が集まる都市だったので、共通ルール=王の正当性を示す道具にもなっていたわけです。

現代のバビロンは? 🏺

ところで、バビロンって今どうなってるの? 現在のバビロンはイラクのヒッラ近郊にある遺跡。

かつての栄華は影を潜め、廃墟と部分的な再建が残るのみ。それでも、その名は今でも歴史好きや旅人を惹きつける伝説の都です✨

なぜルーヴルでハンムラビ法典を見るべき? 🏛️

もしパリに来る機会があれば、ぜひ見てみてください。4,000年前の法律が目の前にあるって、なんだか感動しませんか?パリはファッションやグルメの都だけじゃなく、文明のルーツを感じられる場所でもあるんです。

基本情報 ℹ️

📍 場所: ルーヴル美術館 227号室(リシュリュー翼 古代オリエント部門)
🕒 開館時間:9時〜18時(火曜休館)
🎫 入場料:17ユーロ(18歳未満&EU圏在住26歳未満は無料)
🚇 アクセス:メトロ1号線・7号線「パレ・ロワイヤル=ルーヴル美術館」駅

ハンムラビ法典は、単なる古代遺物じゃありません。それは時間を超えたメッセージであり、政治・宗教・司法が一体だった時代の貴重な証言。そんな貴重な文化財を、セーヌ川の散歩やクロワッサンの合間に見られるなんて…パリってやっぱり特別な街です🥐✨

ルーヴル美術館の予約 📆

ルーヴル美術館は、世界中から多くの人が訪れる人気の美術館です。そのため、特に週末や祝日は非常に混雑し、入場に時間がかかることがあります。それでネット予約をオススメします。

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ℹ️ ルーヴル美術館 (Musée du Louvre)

住所: Rue de Rivoli, 75001 Paris
電話番号: +33 (0)1 40 20 51 51
ウェブサイト: Musée du Louvre
開館時間: 9時~18時 (水曜日は21時まで開館) ※季節やイベントにより変更となる場合があります。
休館日: 火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
最寄駅: メトロ1号線、7号線、14号線 Louvre – Rivoli駅

ルーヴル美術館の地図 🗺️

ハンムラビ法典についてのよくある質問 ❓

「ハンムラビ」と「ハムラビ」の違いは?

「ハムラビ」と「ハンムラビ」は、どちらも古代バビロニアの王であるハンムラビ(Hammurabi)を指す言葉ですが、表記が異なるのは、主に以下の理由によるものです。
言語の違いによる発音の差異:
ハンムラビは、古代バビロニアの言語であるアッカド語の発音を、それぞれの言語で表記したことによる違いです。
日本語では、慣用的に「ハムラビ」と表記されることが多かったのですが、近年ではより原音に近い「ハンムラビ」と表記されることが増えています。
英語では「Hammurabi」と表記し、「ハンムラビ」に近い発音になります。

ハンムラビ法典の復讐法とは?

ハンムラビ法典の復讐法とは、「目には目を、歯には歯を」という言葉で知られる、同害復讐の原則を定めたものです。
これは、被害者が受けた損害と同等の損害を加害者に与えることを認める。

世界最古の成文法は?

日本で最初の体系的な法律「大宝律令」

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