【サモトラケのニケ】頭がない理由・完全体・作者・ナイキ

サモトラケのニケ (La Victoire de Samothrace)

評価 :5/5。

サモトラケのニケ:神秘的な傑作

ルーヴル美術館の大階段に立つサモトラケのニケ。頭がなくても、その美しさと迫力は今も多くの人を魅了し続けています。これから、サモトラケのニケの話を詳しくしましょう!🙆‍♂️

サモトラケのニケとは? 📚

このギリシャ彫刻は紀元前295~290年ごろに制作されました。勝利の女神ニケを象徴し、戦の成功を祝うために作られたとされています。

1863年、エーゲ海北部のサモトラケ島で発見されました。彼女は大理石の船首に立ち、風を受けるような姿をしています。広げられた翼と流れる衣のひだが、まるで今にも飛び立つかのような躍動感を生み出しています。

作品の状態: 頭部、頸部、両腕、胸像の左側と後部、右翼、右足、左ふくらはぎと左足、そして像の後方のドレープの下部が欠損している。
材質: 大理石(像)
推定重量: 2000KG(像)
寸法: 高さ 564CM(完全体) – 高さ 328CM(像)

サモトラケのニケの作者は?

この彫刻の作者は明らかになっていません。しかし、ロドス島の芸術家の作品ではないかと言われています。細部までこだわったリアリズムと動きのある構図は、ヘレニズム時代の芸術の粋を極めています。

サモトラケのニケの発見

19世紀の驚くべき発見

1863年、フランス🇫🇷の領事シャルル・シャンポワゾがこの像を発掘しました。彼は胴体をルーヴルへ送りますが、船の破片は現地に残されました。発掘されたのは110以上の断片。しかし、頭や腕は見つかりませんでした。

後の発掘で台座と船首部分が発見されました。また、翼の一部は石膏で修復され、より完全体に近づけられました。

頭がない理由:未完成の美しさ

彼女には頭と腕がありません。しかし、それこそがサモトラケのニケをより神秘的にしています。顔がないため、見る人によって印象が変わります。感情を自由に想像できるからこそ、より魅力的に感じられるのでしょう。

1950年、右手が発見されました。指先は繊細に作られていますが、手には何も持っていませんでした。王冠やトランペットを持っていたという説は否定されました。

💡 ご存じですか?

ナイキ(Nike)は、この勝利の女神ニケにちなんで名付けられました。


1971年、それまで取引していた日本🇯🇵のメーカー、オニツカとの契約が切れたフィル・ナイトとビル・バウワーマン🇺🇸は、新しいスポーツブランド、ナイキを創立しました。
ナイキのロゴ「スウッシュ」は、サモトラケのニケの翼をイメージしています。このロゴはわずか35ドルでデザインされましたが、今や世界で最も有名なシンボルの一つです。

未来へ続く保存と修復

ルーヴル美術館はこの像を大切に守ってきました。第二次世界大戦中は安全な場所に隠されました。2013年の修復では、大理石が丁寧に清掃されました。その際、翼に青い顔料の痕跡が発見され、かつては彩色されていたことがわかりました。

ルーヴル美術館のニケ

ルーヴル美術館での特別な出会い

ルーヴルを訪れたことがあるなら、きっと彼女に出会ったはず。ダリュ―の大階段の上で、サモトラケのニケが堂々と立っています。一目見ただけで、その迫力に圧倒されます。大理石に刻まれた感情が、静かに語りかけてくるようです。しかし、その歴史を詳しく知る人は意外と少ないかもしれません。

ルーヴル美術館は、世界中から多くの人が訪れる人気の美術館です。そのため、特に週末や祝日は非常に混雑し、入場に時間がかかることがあります。それでネット予約をオススメします。

永遠に輝く勝利の象徴

サモトラケのニケは、芸術やファッション、スポーツ界にも影響を与え続けています。

もしまだ直接見たことがないなら、次にルーヴルを訪れた際はぜひ会いに行ってください。
きっと、今までの彫刻のイメージが変わるはずです。

ℹ️ ルーヴル美術館 (Musée du Louvre)

住所: Rue de Rivoli, 75001 Paris
電話番号: +33 (0)1 40 20 51 51
ウェブサイト: Musée du Louvre
開館時間: 9時~18時 (水曜日は21時まで開館) ※季節やイベントにより変更となる場合があります。
休館日: 火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
最寄駅: メトロ1号線、7号線、14号線 Louvre – Rivoli駅

ルーヴル美術館の地図 🗺️

ルーヴルのサモトラケのニケについての Q&A ❓

ギリシア神話の女神。 ギリシア語で「勝利」という意味です。

By ParisRyokou

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