パリの国旗:歴史が息づく象徴
青と赤のカラーが特徴的なパリの国旗は、単なるシンボル以上の存在です。そのデザインには、ガリア時代の起源からフランス国旗への影響まで、首都パリの歴史が詰まっています。
では、この必見の象徴について詳しくご紹介します。
パリ国旗の歴史
ガリアのルーツから紋章の誕生へ
今から2000年以上前、パリ(当時の名前はルテティア)は、ガリア部族のパリシイによって築かれました。この共同体の中心には、セーヌ川を利用して貿易を行う船乗り組合「ノート」が存在していました。彼らのシンボルである船は、やがて力強い象徴として受け継がれます。
12世紀、フィリップ・オーギュスト王がパリに初めて紋章を授けました。それは、赤地に銀の船と、青地に金色のフルール・ド・リスをあしらったデザインです。赤はサン=ドニのオリフラム(軍旗)を象徴し、犠牲を表します。青は貴重な色であり、聖母マリアを象徴しています。
進化を遂げたシンボル
時代と共に、パリの紋章も変化してきました。フランス革命期にはフルール・ド・リスが蜂に置き換えられ、その後ナポレオン時代には星が追加されました。しかし、1870年の戦争後、紋章は元のデザインに近い形に戻り、さらに解放十字、レジオン・ドヌール勲章、そして1914-1918年の戦功十字が加えられました。
パリ国旗のモットー
不屈の精神

時を経て、パリはそのモットーを確立しました。それが「Fluctuat nec mergitur」、日本語で「波に揺れても沈まず」という意味です。この言葉は16世紀に生まれ、1853年に公式に採用されました。洪水や戦争、革命など、数々の試練を乗り越えてきたパリの不屈の精神を表しています。
国旗に影響を与えたパリの旗
パリの旗・フランスの国旗

青と赤の2色で構成されたパリの国旗は、フランス国旗とも深く結びついています。
このパリの象徴的な2色は、フランス革命時に国旗の一部として取り入れられました。そして、青と赤の間に白を加えることで、王政を表現しました。
このように、フランス国旗はパリの旗をベースにしており、首都と国家の絆を示しています。
パリ・サンジェルマン
スポーツにも息づく遺産

パリの国旗のカラーはスポーツ界にも影響を与えています。サッカークラブ「パリ・サンジェルマン(PSG)」の象徴である赤と青は、この旗の色に由来しています。

また、PSGの最初のロゴには、パリの紋章にちなんで船が描かれていました。これにより、過去から現在に至るまでパリが様々な分野で影響を与え続けていることが分かります。
パリの国旗:覚えておきたい3つのポイント
船はセーヌ川の商人「ノート」に由来するパリの象徴です。
モットー「Fluctuat nec mergitur」は、パリの不屈の精神を体現しています。
青と赤のパリのカラーが、フランス国旗の基礎になりました。
パリの国旗は、今もなお生き続ける象徴です。それは、この街の歴史、影響力、そして常に進化する姿を反映しています。次にこの旗を見かけた時は、そこに隠された深い物語に思いを馳せてみてください!